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2017年12月

2017年12月13日 (水)

「真理」の追求

「真理」の追求、などというと ・・・「真理」教を思い出しますのでいきなり胡散臭いですが、そうではありません。

最近なら重力波の検出があったとか、本当の根元の探求です。


弊塾のクジラ構文(リンク先はYouTubeですので音が出ます。お気をつけください)やfew,if any,関係詞(リンク先はYouTubeですので音が出ます。お気をつけください)の解説でなるほど、と思ってくださった方は、如何に世の中の英語の専門家たちが、実は英語を深くは理解していないのだ、今までの英語の学習を疑わずに伝言ゲームをしているのだという指摘に納得してくださると思います。(ご本人たちが英語ができるのは認めますが、人に伝えることが出来ていないのです。この点で英語の理解が深くないのは真実です。英文法の本の例文でよく出てきますが、To kow is one thing; to teach is quite another.「知っていることと教えることは全く違う」のです。)

もともとスペイン語が専門の私に言われて忸怩たる思いの方は非常に救いがあります(最高のスタッフの下、自分でも考えつつ語学学習をゼロから行った経験から考えて、日本の英語教育はおかしいです。ろくに喋ったり読めたりしない人間がなぜ語学を教えているのか。不思議でなりません。英語専門の方々より、受験教育なら私の方がはるかに上です。)。
真理を追求しようという方は、私の挑発的な文言の意味をわかってくださると思います。(おかしいことやってるぞ、よく考えろ、気をつけろ!という注意喚起の言葉でもあります。私の言葉をヒントにすれば、生徒さんたちを納得させる教え方ができるようになるような文言ばかりにしてあります。)

悪い意味での伝統芸能のように、自分が習った内容の検証を全くせずに、ただ習ったままに生徒さんにも同様の丸暗記を強要している方には、ご自分のやられたきたことへの全否定のように聞こえると思います(実際私は全否定しています。その感覚は正しいです。本当に生徒さんのためを思うなら、今すぐ態度をお変えになったほうがいいです。)。
例えばfew, if any,の"if any"(例えあるとしても)を勝手にないことにして、「強調」という言葉で誤魔化すのはやめましょう。
"if any"は「例えあるとしても」です。
そこで、なぜそれが存在するのだろう?と考えるのです。
誰も行ったことの無い道無き道を行くのです。

存在するからにはその存在理由があると考えるほうが健全です。(クジラ構文でthanの後ろが肯定文なのだから肯定形で考えるほうがいいのでは無いか、と考えるのです)
「勝手に自分に都合がいいように捻じ曲げて解釈して、生徒さんに丸暗記を強要する」というのが日本の英語の教育者たちの共通の特徴です。(自分もやっているのでは無いか、と自分を常に疑って、現状での私はやっていないと断言できます。同様の数少ない方は間違いなくいらしゃると思います。その方々は当然覗きます)

私も高2の夏休みまでその被害を受けました。
学校でも予備校でも参考書でも意味不明。
高2の9月にスラッシュに出会い全てが一変。
SVOのような考え方の限界を気づくことが出来ました。

(先日も、日本で一番有名な英語講師の一人のYouYube動画を見て驚愕。SVの後ろに名詞があれば、それは目的語なのだそうです。。。He became a teacher.「彼は先生になった」ならSVCです。SVの後ろのSと等しく無い名詞がOで、Sと等しい名詞がCだと考えればいいのです。 だからI love you.はSVOで、He became a teacherはSVCだとわかります。とにかくひどい動画を見てしまいました。これで「いい評価」と「悪い評価」の比率が10:1くらい。もう情けなくて涙が出ますね。この程度の間違いでさえわからない人ばかりということですから。絶対に英語で困りますよ。この程度のミスでも気付けないのですから。)

とりとめのない文章になりましたが、たとえ一人でも多くの英語の教育者たちが「真理追求」の姿勢を持ってくださることを切に望みます。
そのような姿勢こそが、人にものを説明する生業をしている人間の唯一の正しい態度だと思います。

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2017年12月 4日 (月)

一般人称のYOUと学校の先生

ビートルズの"All You Need Is Love"という歌を知らない方はいないでしょう。

邦訳は「愛こそすべて」。
「Allすべては/You Need人が必要な/(は)Is Love愛だ」→「人間が必要とするすべては愛だ」→「愛こそすべて」となります。
このYouは「あなた」ではなく「すべての人々(any person in general)」を表します。(Oxford  Dictionaryの定義です)
もし「あなた」という特定の人物とすると「あなたが必要とするすべては愛だ」というとんでもない意味になります。
「あなたは愛が必要な、愛のない人間だ」という意味ですから。
こんなミスをする人間はいるはずがない…といいのですが、残念なことに学校の先生がやります。

私が中学生を教える塾にいた頃、筑波大附属と慶応女子に合格した帰国子女の女子が、学校で先生に一言書け、ということで"All You Need Is Love"と書いたところ、「俺に愛が足りないというのか!?」と叱られたそうで、たいそう落ち込んでいたのを覚えています。
学校の先生が「自分が思ったことが正しいこと」と思う傾向が強いのは知っていますが、これはひどい。

しかし弊塾でも同様のことがありました。
弊塾の生徒さんで偏差値が75ほどの女性。
自由英作文でYouを使って書いたら、"You should〜"という表現が読み手への説教に聞こえるのでだめだ、Weでかきかえろとのことで…失笑せざるを得ませんでした。
東大に10名ほど合格している高校の英語教師でこの体たらく。(身に覚えのある教師はもっと勉強しましょう。英語で一般人称で一番使用例が多いのはyouです。)
学校の先生たち、もっと勉強してくださいよ。
免許とったらあなたは英語が完璧…なわけはないでしょう。
情けなさすぎて無関係の私が涙が出てきます。(同様の考えの優秀な先生もいらっしゃるとは思いますが…)

私が大学生の頃にアメリカ大使館隣のホテルの本館アーケードのゲームセンターでアルバイトをしていた頃の話です。
アメリカのスロットマシーンが置いてあったのですが、日本ではギャンブルはご法度。
しかしアメリカ人はスロットマシーンを見るとすぐにポケットをまさぐってコインを入れてゲームをしようとします。
そこにすっ飛んで行って、"You can't gamble in Japan, sir."と言うのが私の大きな仕事でした。
すると"You can't?!"と常に返されていました。
アメリカ人の感覚ではこのYouは一般人称です。
「あなた」ではなく「世の中全般の人々」です。
日本人にはYouが一般人称というのは初めは気持ち悪いでしょうが、これは「当然」の感覚にしなくてはならないことなのです。

Weは原則「我々は」で、そうじゃない人間との分断を前提とした一般人称です。
We Japanese use chopsticks when eating.「我々日本人は食事の時に箸を使います。」のような時です。箸を使わない人との分断がある一般人称です。
Theyは話者を含まない一般人称です。
They speak Spanish in Mexico.「メキシコではスペイン語を話します」のような時です。
いずれも分断を前提とした一般人称です。
そのため、weでもtheyでもないyouがすべての人を含む一般人称になったのではないか…というのが私の見解です(分断のニュアンスが無い一般認証が必要だが、weとtheyはどうしても出てくる。だからそうではないyouにその役割を委ねたのでは……。これは完全に勝手な私見です。調べて確証が持てたらこのブログでシェアします。) 。

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