スラッシュ・リーディング
スラッシュ・リーディングで英文を切る場所ですが、土曜日に動画の撮影をしていて、これとこれはまとめられるな、という箇所が2カ所あり、塾生さんたちに配っていたスラッシュの場所ですが、2箇所減らしたものを今週配布します。
スラッシュに関しては批判がありますがどれも全てがすべて頓珍漢。
愚かなものです。
日本語でも切れ目がある。
「わたしはきちじょうじでえいごをおしえています。」
「わた/しはきち/じょうじ/でえいご/をおし/えていま/す。」ではわかりません。
「わたしは/きちじょうじで/えいごを/おしえています。」でわかります。
日本語に切れ目があるように、英語にも切れ目があるのです。
しかも英語と日本語は構造が全く異なるので、どこで切るかの知識は非常に重要。
正確な意味の切れ目、意味の塊がわかる・わからないで英語の理解に雲泥の差が出るのは道理。(実際私は高3で偏差値75を下回ることはありませんでした)
それをわからず頓珍漢な批判をする、だから「愚か」なのです。
という自分も29歳の予備校講師時代(高田馬場)に父の母校・十日町高校の浪人生から「どこでスラッシュは切るのか」という明確な基準を聞かれて往生したのを覚えています。
授業で伝えていくから、技術をなんとか吸収してくれと苦しい説明でした。
当時の私は感覚的にはわかっていたが、言葉として伝えることができなかった……(今は明確になっています。反省して今と未来に頑張ることで父の後輩には許してもらえれば。。。)
しかしT進のWという講師のテキストにスラッシュが出ていたので見たのですが、ひどい…
例えば一例、主語と述語の間で切るのだそうな…
英語ではそこには意味の切れ目は原則ありません。
日本語は「〜は」「〜が」という格助詞があります。
ですから「わたしは/きちじょうじで」のように切ります。(主語の直後で切ることができます)
しかし英語は、例えばJohnだけでは主語なのか目的語なのかわかりません。
John isと動詞の前にあるから「主語」(〜は、〜が)、I know Johnのように動詞の後にあるから「目的語」(〜を、〜に)とわかります(正確には、動詞の直後にある主語と等しくない名詞なので目的語ですが)。
名詞を見ただけでは英語は「格」がわかりません。
John is〜とかI know Johnのようにもう少し大きな意味の塊で見て、その中での位置で「格」がわかる言語です。
ですから名詞の格が確定的にわかるように、日本語より意味の塊は大きく、スラッシュは原則として名詞の格が確定してから切ります(だからとかJohn/is〜のように主語の直後でスラッシュを入れるなんてのはとんでもない話です。絶対に間違いです。)。
Heのような代名詞なら格がわかるから切るのかというとそうではない。
Johnのような名詞で切ることがないので、それと同様に人称代名詞でも切ることはありません。
それに実際上、He / knows「彼は/知っている」ではなくHe knowsで意味の塊として見ることが十分にできます。
スラッシュは、子供が自転車を乗るのに補助輪付きの自転車で練習をする補助輪です。
慣れたら使わなくするのが目標です。
私は大学受験時点でもう切らずに済むようになっていましたが、おまじないのように切っていました。
大学入学以降は、専攻のスペイン語で非常に難解な文章の時にはスラッシュを入れましたが(難解=意味の塊が取れていない)、それ以外は英語でも一切引きませんでした。
補助輪の使い方さえも知らない、満足に使えない一般の塾・予備校さんの講師、そしてその生徒さんたちは可哀想な気もしますが、今後も弊塾は弊塾の生徒さんたちに正確な一生役立つ知識を徹底して伝えていきます。
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