嘘の普通を壊す
destroying the illusion of normalcy.
よほど心に響いたようです、「新幹線大爆破」。
英語の世界にいると感じます、「嘘の普通」。
「修飾」?
新潟県長岡市立東北中学校一年の池田浩己くんは英語の授業を受けていて思いました。
He runs fast.「彼は速く走る」「彼は足が速い」
英語の先生は次のように説明する。
fastはrunsを修飾している。
だからfastは副詞なのだと。
でも…fastはHeも飾っているではないか、「彼」は「速い」のでしょう?
Heは代名詞。
ならfastは形容詞ではないのか。
でも先生に質問しても無駄だろうと感じ、質問はしませんでした。
その後、10年が過ぎ、外交官試験最終面接に落ちて仕方なく英語を教えるようになった池田浩己先生は、「限定」という言葉に気づきました。
runs「走る」って言っても色々な「走る」がある。
ゆっくり走る、腿上げで走る、後ろを向いて走る、、、、
そのいろいろな「走る」がある中で「速く」「走る」
「速く」fastはrunを限定している。
動詞を限定しているからfastは副詞なのだと。
大谷翔平はすごい野球選手だ。彼は足も速い。
Shohei Ohtani is a terrific baseball player. He runs fast.
Heは「大谷翔平」。
Heは一人しかいない。
fastはHeは限定していない(一人しかいないのだから限定はできない)から形容詞ではない。
中一の池田浩己くんはこの説明なら大いに納得してくれたことでしょう。
主語が固有名詞、代名詞だからだろう、というツッコミが来そうなので別の例で。
Cheetahs run fast.チーターは速く走る
Cheetahと言ってもいろいろなCheetahがいる。
そのチーターの中で「速い」というニュアンス‥‥では上の文章はない。
チーターというものが走るのが速いのだ、というニュアンス。
Cheetahは「走る」が、その「走る」のが「速い」のだと、「速い」と限定していると上の英文は言っている。
やはり「限定」で考えるとスッキリする。
日本の英語の「普通」は「修飾」。
……「嘘の普通」を壊したい。
(テロは起こす気はないのでご安心を)
私の目から見ると、「修飾」「現在分詞」「過去分詞」「進行形」「完了進行形」「制限用法」「非制限用法」は「嘘の普通」です。(まだあると思いますが、まずはこんなところ)
正しい内容で教えている私が一匹狼なのが、日本が「嘘の普通」の中にあることの証明です。
この前も超有名進学校の英語の授業のプリントを拝見した。
「ようやく雪が降り止んだ。朝からずっと降り続いていたんだよ」だったかな?そんな趣旨の文章。
It has now stopped snowing. It ( snow ) since morning.の( snow )の書き換え問題。
正解がhad been snowingだそうです。
違いますよ。
has been snowingです。
現在完了を「過去」という言葉と一切絡めてはいけない。
現在完了が「現在」と「過去」を同時に表す、などと理解しているから間違える。(過去の過去はhad p.p.だが、has p.p. は過去ではないのでその前の時制にhad p.p.使えない)
本当に「嘘の普通」。
塾生の皆さん、親御様たちには本当に心から感謝しています。
世の中には本物をわかってくださる方たちも少数ながらいるという事実が私の心を癒し、励まし、前へと進ませてくれます。
本当に本当に本当にありがとうございます。
このような方々を増やしていこうと思います。
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